福岡市の中心部・天神にある水鏡天満宮(すいきょうてんまんぐう)をご存じでしょうか。
アクロス福岡の向かいにある小さな神社ですが、実は九州最大の繁華街「天神」という地名の由来になったとされる、歴史ある場所です。
境内には、福岡出身の元内閣総理大臣・広田弘毅が少年時代に揮毫したと伝わる鳥居の扁額や、菅原道真公ゆかりの神牛・鷽(うそ)の像など、見どころがあります。
天神駅から徒歩約5分とアクセスもよく、天神でのショッピングや観光の合間にも立ち寄りやすい神社です。
この記事では、福岡在住ライターが2026年11月3日に現地を訪れ、水鏡天満宮のご由緒や見どころ、参拝順路、御朱印、アクセス、周辺グルメを紹介します。
この記事でわかること
- 水鏡天満宮のご由緒や移転の変遷
- 水鏡天満宮と広田弘毅の関係
- 水鏡天満宮の御朱印・アクセス・駐車場
- 水鏡天満宮の見どころ
- 水鏡天満宮周辺グルメ
水鏡天満宮の基本情報
水鏡天満宮は、福岡市中央区天神にある菅原道真公を祀る神社です。地下鉄天神駅から徒歩約5分でアクセスできます。
- 所在地:福岡県福岡市中央区天神1丁目15-4
- 読み方:すいきょうてんまんぐう
- 御祭神:菅原道真公
- ご利益:学業成就・合格祈願など
- アクセス:地下鉄空港線「天神駅」から徒歩約5分
- 参拝料:無料
- 参拝所要時間:10~30分程度(目安)
- 御朱印:あり(授与状況は現地確認)
- 電話番号:092-741-8754
御朱印の受付時間や開門時間は変更される場合があります。確実に御朱印を受けたい場合は、参拝前に確認しておくと安心です。
水鏡天満宮の由緒|天神の地名の由来
水鏡天満宮の歴史は、平安時代にまでさかのぼります。
延喜元年(901年)、京都から大宰府へ左遷される途中だった菅原道真公は、四十川(しじゅうがわ・現在の薬院新川)に立ち寄ったと伝えられています。
その際、川の水面に映ったやつれた自分の姿を見て、悲しんだという伝承が残っています。のちに、この地に社殿が建てられ、「水鏡(容見)天神」と呼ばれるようになったそうです。
当初は現在の天神ではなく、薬院新川付近に祀られていましたが、慶長17年(1612年)、初代福岡藩主の黒田長政公によって現在の場所へ遷座したと伝えられています。その後、二代目藩主の黒田忠之公が社殿を再建しました。
現在地は福岡城の鬼門にあたり、城の東側を守る神社として大切にされてきたといわれています。
そして、水鏡天満宮に祀られている菅原道真公は「天神様」とも呼ばれることから、この一帯が「天神」と呼ばれるようになったとされています。
多くの商業施設やオフィスビルが立ち並ぶ天神ですが、その地名の由来となった神社が今も街の中心部に残っているというのは、興味深いですね。
参考:福岡市中央区「魅力発信 中央区 第11回 水鏡天満宮」
水鏡天満宮の見どころ|広田弘毅の扁額

広田弘毅は、日本史で習ったと思いますが、福岡出身の外交官・政治家で内閣総理大臣も務めました。しかし戦後、A級戦犯として処刑された人物としても知られています。

水鏡天満宮の鳥居の造営を引き受けたのが、氏子で石工であった広田弘毅の父親といわれ、幼少時代から達筆であったことから広田弘毅少年が鳥居の扁額の「天満宮」の字を揮毫(きごう)し、奉納したとされています。

また、揮毫したのは鳥居だけにとどまらず、鳥居左側の石碑「水鏡神社」も広田弘毅によるものといわれています。
大濠公園にも広田弘毅像がありますので、時間に余裕があれば一緒に訪れてみるのもいいでしょう。
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境内の見どころ|神牛・鷽・荒木田稲荷神社
太宰府天満宮と同様に狛犬・神牛・鷽(うそ)の像があり、いずれも中門の付近に鎮座しています。
菅原道真公は丑年・丑の日・丑の刻生まれで丑の日に亡くなっており、牛と縁が深いとされています。また、菅原道真公が神事を行っていた際に蜂の大群が現れたものの鷽の鳥が、急襲した蜂を食べ尽くしたといわれています。
太宰府天満宮にも足を運ぶ予定でしたら、神牛や鷽の像を見比べてみるのも楽しみ方のひとつです。太宰府天満宮の人気の理由や境内の見どころを紹介した記事でも、御神牛や鷽像について詳しく解説していますので、あわせて参考にしてみてください。
荒木田稲荷神社に奉納された小絵馬
水鏡天満宮の境内にある荒木田稲荷神社には、かつて博多祇園山笠を描いた小絵馬が奉納されていました。
この小絵馬は現在、福岡市博物館に所蔵されています。学問の神様として知られる菅原道真公との縁だけでなく、博多の祭りの歴史にも触れられるのは興味深いところです。
水鏡天満宮の参拝順路と手水舎の状況
水鏡天満宮の参拝の手順ですが、鳥居をくぐって手水舎に。手水舎で清めたあと、中門をくぐって、本殿(拝殿)に参拝します。先客がいれば順番を待ち、順番が来たら参拝するようにしましょう。また、水鏡天満宮の境内には、摂社・末社も一緒に祀られています。
左側には、拝殿前に鳥居がいくつも連なっている荒木田稲荷神社があります。右側には、猿田彦大神(石塔)があるほか、その奥には大黒社、宮地嶽社、秋葉社、金刀比羅社が祀られている境内社があります。
中門を出て、狛犬、神牛、鷽像を眺め、御神木であるクスノキを見上げるのもおすすめです。神池には鯉も泳いでいますので、お子さんも楽しめると思います。ひととおり眺めたら、社務所に立ち寄って御朱印や、御守・絵馬についても確認されるといいでしょう。
訪れた2026年11月3日時点の情報ですが、手水舎については「取水制限中」のため、利用ができませんでした。状況は変わることがあると思いますので、当日、参拝時に境内でご確認いただけますと幸いです。
水鏡天満宮の御朱印
水鏡天満宮では、境内の社務所で御朱印をお受けできます。社務所は明治通り側の鳥居から入って左手にありますので、まずは拝殿で参拝を済ませてから立ち寄るとよいでしょう。
御朱印の授与形式や初穂料、受付時間については、参拝時に社務所でご確認ください。また、御守や絵馬についても社務所で尋ねてみるとよいでしょう。
水鏡天満宮のアクセス・駐車場
水鏡天満宮の鳥居は、昭和通り沿いと明治通り沿いに一基ずつあります。正門は明治通り沿いにありますので、アクロス福岡が目印です。
天神交差点を起点に説明すると、MUFG(三菱UFJ銀行)が入るビル側の歩道を中洲方向へと進んでいきます。アクロス福岡前に建つ彫刻(スターゲイト:長野冬季オリンピックの聖火台も手がけた菊竹清文氏の作品)のところまで来ると、左側に水鏡天満宮の正門が見えます。
西鉄バスで向かうのでしたら、正門付近にある「アクロス福岡・水鏡天満宮前」停留所で降りると、便利です。
ちなみにですが、昭和通り沿いの鳥居から入っても、境内を通って明治通り側へ抜けることができます。

水鏡天満宮の最寄り駅は、福岡市地下鉄空港線「天神駅」です。駅からは徒歩約5分で、アクロス福岡を目印に向かうとわかりやすいでしょう。
西鉄バスを利用する場合は、「アクロス福岡・水鏡天満宮前」または「天神郵便局前」で下車すると便利です。特に「アクロス福岡・水鏡天満宮前」は、明治通り側の正門近くにあります。
自転車やバイクなどで向かう場合は、アクロス福岡、天神中央公園一帯に駐輪場がありますので、空いている場所に停めるといいです。
また、自家用車・レンタカーの場合は福岡市が提供している福岡市駐車場ナビを利用するとリアルタイムで空き状況や、駐車場の詳細な情報を確認できますので、ブックマークしておくことをおすすめします。
ちなみに、アクロス福岡駐車場は地下3階に116台分の駐車スペースがあり、車高2.1mまでの車両が利用できます。営業時間は7:00~22:30、料金は最初の1時間500円、以降30分ごとに250円です。
駐車場の入口はアクロス福岡の建物西側にあります。車両のサイズ制限や最新の料金については、アクロス福岡公式サイトの駐車場案内をご確認ください。
また、水鏡天満宮の真裏に当たる昭和通り沿いの区画にはアヤスギ駐車場とパーキング 天神1、EV充電スタンドもあります。
水鏡天満宮の移転計画と天神ビッグバン
水鏡天満宮がある天神一丁目15・16番街区では、天神ビッグバンに関連する市街地再開発が計画されています。
福岡市は2024年1月15日、同地区の第一種市街地再開発事業について都市計画を決定しました。計画では、水鏡天満宮を現在の方角を変えずに那珂川沿いへ再配置し、水上公園や赤煉瓦文化館と一体となった水辺空間を整備する方針が示されています。
ただし、2026年11月6日時点では、水鏡天満宮の具体的な移転日や、移転に伴う参拝への影響について、確定した案内は確認できていません。
天神の街並みが変わっていくなかで、水鏡天満宮がどのように受け継がれていくのかも注目したいところです。
天神ビッグバン全体の計画や完成予想図については、天神ビッグバンの完成予想図と再開発プロジェクトを紹介した記事で詳しく解説しています。
水鏡天満宮横丁のおすすめグルメ

参拝後に食事もとお考えであれば、境内に接する博多名物うまかもん通り(水鏡天満宮横丁)に立ち寄るのもおすすめです。
とんテキ豚屋
名物のとんテキ定食のほか、しょうが焼き定食、すぶた定食をいただけます。ごはんが無料で大盛りにできます。
天神たんか
牛たんと牛さがりを堪能できるお店です。たんしゃぶのほかもつ鍋も楽しめます。
平日のみとなりますがランチの時間帯は、バタービーフやサガリステーキがいただけるようです。土日は夜の部のみの営業となります。
本場インド料理SURAJ(スラージ)
パコラ料理やタンドリー料理、サラダ、チキンカリー、キーマ&シーフード、石窯炭火焼ナンなどを楽しめます。

水鏡天満宮横丁の裏側には、とんかつわか葉といっぽんというお店があり、いっぽんはかつて櫛田神社近くにありましたが、建物が取り壊しになった関係で居酒屋として移転リニューアルオープンしています。
とんかつわか葉 天神本店
白とんかつの発祥店として有名です。天神のビジネス街の中にあることから、平日限定ランチ定食も提供しています。
まとめ|天神観光の合間に水鏡天満宮へ
水鏡天満宮も太宰府天満宮と並んで、菅原道真公を祀る由緒正しいパワースポットでした。
天神に日帰りで、もしくは福岡旅行の半日~1日を過ごす場合は、ぜひ参拝して、境内の中も散策してみてください。
福岡には、水鏡天満宮のほかにも魅力的な神社やパワースポットが数多くあります。神社巡りを楽しみたい方は、福岡のパワースポット33選と三社参りを紹介した記事も参考にしてみてください。
